パティシエになるには|仕事内容ややりがい・必要な免許資格・就職・初任給を解説

パティシエになるには?国家資格取得とメリットについて

今では当たり前に聞くようになった「パティシエ」。もちろん、お菓子を作る人というのは想像がつきますよね。

日本で「パティシエ」という言葉が使われはじめるようになったのは、今から約20年前あたりから。

メディアへの露出が増えるにつれ、広く一般に知られる言葉となりました。こうして注目を集めたことで、パティシエは現在でも、「子どもがなりたい職業ランキング」で常に上位争いをする憧れの職業となっています。

これからパティシエを目指す人、将来の開業のために必要な資格取得を検討しようと思っている人に向けて、パティシエの仕事内容、国家資格である製菓衛生師資格の取得方法からやりがい・平均収入や就職先・メリット等をご紹介します。

パティシエとは

パティシエとは、フランス語で「菓子製造人」という意味で、ホテルや個人店を中心とした場所でお菓子作りに従事する人のことを指します。

ここでいう「菓子」とは主に洋菓子(洋菓子作り)を指し、当然ながら和菓子をつくる和菓子職人はパティシエとは呼びません。

日本でのイメージとは違い、実は、洋菓子の本場フランスでは、パティシエは医者と同じくらい地位の高い職業となっており、パティシエになるためには国家資格が必要です。さらに、パティシエの中でもいくつかのレベルに分かれていて、各レベル別に取得しなければならない免許が存在しています。

国内でパティシエとして働く為に必ずしも国家資格は必要ではありませんが、製菓系専門学校等で取得しておくとよいものもあるので、次で説明いたします。


パティシエになるには

日本では、フランスのようにパティシエになるために必要とされる資格や免許はありませんが、技術力や信頼の証として「製菓衛生師」などの国家資格を取得して働くケースが多いです。

そのため、パティシエを目指す人の多くは製菓系専門学校へ通い、そこで菓子づくりに大切な基礎知識と技術を仕事内容を学びながら、お菓子業界で必要とされる専門資格を取得するのが一般的です。

学校によっては、有名なホテルや個人店から外部講師を招いており、現職のパティシエの講義を直接受けることができるのも魅力の一つです。

一方、資格を持たず未経験でパティシエを目指そうとする場合、最初はアルバイトや契約社員として採用されることが多く、見習いとして働きながら数年かけて製菓技術を学んでいきます。

パティシエの仕事や作業は早朝から深夜の時間帯に及ぶこともあるため、わずかな仕事の合間や休日を使ってコツコツと自主練習をしてスキルを磨いていく必要があります。

製菓衛生師取得のおすすめ方法とメリット

仕事をする上で取得しておいた方が良い製菓衛生師免許ですが、取得方法は2つあり、おすすめなのは製菓系専門学校(製菓学校)に通い受験することです。
養成施設となっている学校で1年間学び受験資格を取得。2年次に各都道府県会場にて受験し、合格すれば資格取得となります。(修業年限2年の場合)


学校によっては、授業で洋菓子・焼き菓子・和菓子・製パンを実習で学ぶことができ、知識や技術を最短で身につけることが可能です。

もちろんお菓子作りの技術だけでなく、お菓子に関する専門知識やラッピング・サービス・栄養・食品衛生など、就職後に役立つスキルも学ぶことができます。

技術と知識を身につけた証明として、製菓衛生師免許を取得して就職することは、無資格で臨むよりも有利になります。

ちなみに、製菓系専門学校に通わず、独学で試験を受ける場合は2年間の実務経験の後に製菓衛生師試験を受けて合格する必要があります。しかし、職場で実務経験を重ねたからといって、必ずしも免許を取得できる訳ではありません。

仕事をしながらの試験勉強時間の確保は簡単なものでもないでしょう。もし、どちらの方法で取得しようか迷っているのなら、製菓系専門学校へ入学後に免許を取得する方をおすすめします。

パティシエに向いている人の特徴

パティシエとは、お菓子のプロ・お菓子作りのプロです。したがって、何より大事なのはお菓子を作る世界に興味や関心があり、食べた人の笑顔を見ることにやりがいを感じられることです。

パティシエはスキルだけでなく、器具の使い方や素材の扱い方、軽量や下処理などたくさんの知識を学ばなければなりません。

お菓子に関する仕事内容全てに興味と関心があり、積極的に努力し知識を学ぶ研究心を持ってい取り組める人に向いているのではないでしょうか。

またお菓子には、流行や季節感なども必要です。常にアンテナを張り巡らせ、新しい材料や製菓技術、見た目に直結するデコレーションなどにも挑戦できる向上心と探究心を持った人にもぴったりです。

また、職場環境や勤務先によっては朝が早い・夜が遅いなど勤務形態もさまざまなため、見最低限の体力がある人が望ましいと言えます。

パティシエの給料・初任給

パティシエの初任給(新卒で就職し、初めてもらう給料)は、製菓系専門学校卒業か未経験で就職したかでも違いがあります。

求人にもよりますが平均値で言えば、専門学校卒業したパティシエの初任給は約20万円、未経験・10代で就職したパティシエの初任給は約15〜18万円と進路によって様々。※勤務地・年齢や社会人経験によって変わります。

ただし、個人店であるお菓子屋さん・ホテル・レストランなど働く場所、企業の規模によっても給料は変わるので、もう少し金額が高い場合もあります。

ですが、ここまでを見て、給料が低いからといって、夢を諦めることはありません。なぜなら、パティシエは将来独立ができ、しっかりと稼ぐこともできるようになる職業だからです。

パティシエの就職先

最も多いのが、街のケーキ店・洋菓子店

最も多いのが、街のケーキ店・洋菓子店です。お店によって雰囲気や特徴、働き方はさまざまで、地域密着型のアットホームなケーキ屋さんから、洗練された有名なパティスリー、大手洋菓子チェーン店、少し変わったところでいうとカフェなど、自分の目指す方向によって進路を選択するとよいでしょう。

比較的規模の小さな店舗では、働くスタッフの数も少ないため、パティシエの仕事内容も幅広くなります。販売する洋菓子の製造は、生地を焼くところから仕上げのデコレーションまでの全作業を担当し、素材の仕入れや新メニューの開発、そして商品の販売に至るまで、店舗運営に関わる多くの業務を幅広くこなすことが求められます。休日も、店休日が基本となります。


ホテルやブライダル(結婚式場)でも活躍

ホテルでは、館内にあるレストランやバンケットルーム(宴会場)のコース料理等で提供するスイーツや、挙式・披露宴の際にはゲストに提供するデザートからウェディングケーキまで、さまざまな種類の洋菓子を相当量製造する必要があります。それは、結婚式場も同様です。

こうした職場では、多くのパティシエが在籍するため、仕事はほとんど分業制です。メニューや作業工程ごとに担当分けされるため、互いに切磋琢磨しながらより専門性の高い技術を身につけることがスキル向上ややりがいにつながります。

有名ホテルではシェフやパティシエが看板となって在籍することも多く、一流の技術を間近で見ることがよい刺激・修行となり、自分自身のスキルや感性を磨くことができるでしょう。


将来独立も可能

「将来は独立し、自分のお店が持ちたい」「最短ルートで色々なことを覚えたい」など、人それぞれ目指す未来があるかと思いますが、長く働くことや将来性を考え、自分の目標や性格に合った選び方で職場選択を行いましょう。

現役で活躍するパティシエの声

パティシエ・ベーカリー学科卒業のIさん(株式会社マロンドール勤務)

幼稚園の時から、ケーキ屋さんになることが夢でした。

幼稚園の頃から、母と一緒に簡単なお菓子をつくることが楽しくて、美味しくて、大好きでした。この頃から、「将来の夢はケーキ屋さんになること!」と思っていました。その想いは高校生になっても変わらず、穴吹カレッジのパティシエ・ベーカリー学科のオープンキャンパスに参加しました。そこで、洋 菓子・和菓子・製パンやカフェ実習など様々な分野が経験できることと、就職のサポートがしっかりしているところに魅力を感じ、入学を決めました。


在学中に身につけた技術と考えは今、とても大きな力となっています。

パティシエになって一年目の時は、一人では何もできず、周りに聞いてばかりの毎日でした。今では自分で考えて動き、効率よく仕事ができるようになりました。自分一人で焼菓子を20種類以上つくれるようにもなりました。そのお菓子が実際に店頭に並び、お客様に買っていただけて、笑顔で「美味しい」と言ってもらえる度に、パティシエとして本当に誇らしい気持ちになります。今は、お店の人気商品の1つでもある、「プラリネンショコラ」というチョコレートの技術を教えてもらっています。これからも一人でも多くのお客様に喜んでもらえるように、そして様々なお菓子を完璧につくれるようなパティシエのスペシャリストをめざしていきます。

パティシエ(製菓衛生師免許取得)を目指すアナブキの学科

穴吹調理製菓専門学校には、パティシエを目指せる「パティシエ・ベーカリー学科(2年制)」があります。お菓子を作る幸せ・食べる幸せの両方を提供し、お菓子を通して心を豊かにすることを基本として、仕事に必要とされるさまざまな菓子製造技術とスキルを学べます。

穴吹独自のカリキュラムとして、就職1年目に必要となる基本的な技術の反復や、独自に設定している校内検定での作業チェック、先輩の授業見学などパティシエやブーランジェ(パン職人)、ショコラティエとしてやりがいを持ち、長く働くための仕組みや、卒業後最短で実力の証明となる菓子製造技能士2級も取得可能。

また、特別実習として有名ホテルのパティシエやオーナーパティシエを招待し、現場のプロから直接講義を受けることができます。

入学直後から卒業後・就職後を見据えた穴吹調理製菓専門学校で、あなたも「おいしい」と「笑顔」を作る即戦力となるパティシエを目指してみませんか。高校生のオープンキャンパス参加も絶賛受付中となっています。

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