DTPオペレーターとは

　DTPオペレーターとは、デザイナーから受け取ったデータを調整や加工、修正などを行う仕事です。

　そもそもDTPとは「Desk Top Publishing」の略称であり、「パソコン上で印刷物・出版物のデータを制作する」ことを指します。

　この記事ではDTPオペレーターの職業と仕事内容、さらにDTPデザイナーとの違いについても紹介していきます。

DTPオペレーターの仕事とは？

　まずDTPオペレーターの仕事としてわかりやすいのは、上記にも記述している通り、デザイナーから受け取ったデザイン案やデータを元に、制作・調整・加工・修正をPhotoshopやIllustrator、InDesignといった専用のデザインソフトを使い、修正や制作をしていきます。

　ではDTPデザイナーの仕事内容と何が違うのか、それはDTPオペレーターの「オペレーター」という部分に意味があります。

　本来、デザイナーの仕事は「打ち合わせ→案出し→ラフ→制作→納品」の順で進んでいきます。

　これに対し、DTPオペレーターは「デザイナーから案やデータを受け取る→調整・加工→修正→デザイナーへ確認」となります。

　この流れから分かる通り、DTPオペレーターは下請け的作業がメインの仕事内容になり、デザイン事務所や広告代理店などに就職した新卒のDTPデザイナーなども、はじめはDTPオペレーターと同じ仕事内容からスタートすることが多くあります。

■フォーマット（ひな形）作成

　デザイナーが制作したレイアウトを元に、DTPオペレーターがフォーマットを作ります。

　印刷サイズやフォント（文字）のサイズや文字間、行間、などの基本となる作業です。

■画像の加工・修正

　Photoshopを使って画像の修正・加工を行います。解像度やサイズ修正、色相や彩度、画像自体の修正や切り抜き、データ変換なども行います。

　まずは簡単な業務からスタートすることが多いため、デザインの仕事をしながら学びたい、まずは簡単な仕事から始めたいという未経験の方にもおすすめです。

　他に少し形態は違いますが、以下のように印刷会社や工場などで作業をするDTPオペレーターもいます。

■フォーマットへの流し込み

　Web入稿やメールなどで受け取った入稿データの確認・修正作業を行います。

　印刷できる状態にデータを整えたり、仕上がりをデザイナーと確認（校正作業）したりする作業などもあります。

■印刷機への流し込み

　最終調整が終わったデータを印刷機へデータ入力することもあり、印刷後は仕上がりの確認や、裁断のために出来上がった印刷物を送ることもあります。

DTPオペレーターになるには

　DTPオペレーターになるにはデザインの基礎知識から、制作ツールの技術習得や、仕事を円滑に行うための用語理解など様々なスキルが必要です。

　独学でも時間をかければスキルを習得することが可能かもしれませんが、これらの技術を習得するために、専門学校や大学の専攻などで勉強し学ぶことが近道です。

　さらに現場での実務経験を積むことも大切であり、アルバイトやインターンシップなどを通じて就職することが確実です。

　経験を積めば、グラフィックデザイナーもめざすことができキャリアアップも見込めます。

DTPオペレーターになるために必要な資格とスキル

　まず基礎知識・技術として、写真加工の可能なPhotoshop、調整・加工・修正に使用するIllustrator等のデザインソフトスキルはもちろん必須です。

　他には、書籍などの制作に必要なInDesignのスキルもあるとなお仕事を円滑に進めることができます。

　印刷工場などで作業するDTPオペレーターなどは、印刷用紙や材質、インクなどに関する知識も必要です。

　アプリケーション以外の知識があればデザイナーやクライアントへ提案することも可能になります。

　資格には「Illustrator®クリエイター能力認定試験」「Photoshop®クリエイター能力試験」「色彩検定」などがあります。

　これら資格取得をしておくと、就職活動や作業をする上で便利です。

DTPオペレーターに向いている人の特徴

　一つの作業に集中したり、没頭することが好きな人、根気強く取り組める人が向いています。

　さらにデザイナーとのミーティング（オンライン含む）などもあるため、人と関わることやコミュニケーションを取ることが得意な人や、柔軟性のあるが向いています。

DTPオペレーターの給料・年収について

　DTPオペレーターの平均年収は250万円～350万円程度です。

　経験があるDTPオペレーターは380万円程度ですが、大手制作会社（広告代理店）などで働く場合は、年収が高めになることもあります。

　基本的には勤務先の売上に左右されるので一概にも高いとは言えません。

DTPオペレーターの就職先

　DTPオペレーターの一般的な就職先は、大手から中小までの制作会社、デザイン事務所、広告代理店や印刷工場など様々な働き方があります。

　採用されてから企業で経験を積み、独立したりキャリアップのためにデザイナーに転職するオペレーターも少なくありません。

　今では未経験でも応募できる求人も多いため、比較的就職しやすい職種なのが魅力です。まずは自分の適性を考えながら求人を見つけましょう。

DTPオペレーターを目指せる穴吹学園の学科

　穴吹ビジネス専門学校には、DTPオペレーターやDTPデザイナーをめざすことができる「グラフィックデザイン学科」（2年制）があります。

　ポスター、チラシなどの印刷物はもちろん、ロゴマークや商品企画などをトータルでディレクションできるデザイナーをめざします。

　本学科では現役のプロのアートディレクターから、業界で求めれられているデザイン系の知識やスキルを学ぶことができ、さらには企業や行政と連携した産学連携で、実際の仕事を在学中から経験することができます。

　ヒアリング・デザインなど学生自ら主体となり、納品までのスケジュールを管理しながらデザインすることで卒業後に即戦力として活躍できる人材育成をめざします。

2023年度卒業生実績

　■JAGDA国際学生ポスターアワード2022 銅賞＆協賛企業特別賞受賞　他入選2作品

　■OAC（日本広告制作協会）主催 全日本空輸株式会社グラフィック部門 グランプリ受賞　その他コンペティション受賞歴多数

　2023年3月度卒業生　【就職率100% 業界内定率100%】を達成