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マーケティングとは

そもそもマーケティングとは何でしょう?ウィキペディアではこのように書かれています。
『マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。』
参考:Wikipedia
簡単にいうと「売れ続ける仕組みを作るために、情報を発信して、いろいろ分析すること!」と理解してもらってもいいかもしれません。
ひと昔前は、テレビ・ラジオ・雑誌といった限られた媒体で情報を発信するしかありませんでしたが、今はIT技術の発展とともにWebやSNSを利用した発信もできるようになり、私たち消費者はいろいろな媒体から情報を取得することができるようになりました。
今までは一方通行の情報発信(企業から顧客へ)が主でしたが、今は双方向の発信ができるようになりましたね。
双方向になると、企業もわたしたち消費者発信の情報を受け取り、自社のサービスへ還元することができるようになったということです。
ということは、その情報をきちんと分析することで、自社のサービスの強みや弱み、ターゲット設定、競合他社との比較・・その他さまざまなことを理解することができ、今後どんな商品やサービス展開をするのかといった企業活動の方向性を考えることができるのです。
Webマーケティングのメリット・デメリットは?
オンライン上の施策には低コストや効果測定のしやすさといったメリットがある一方、情報過多の中で注目を集める難しさもあります。
Webマーケティングの最大のメリットは、コストを抑えつつターゲット層にダイレクトなアプローチができる点です。SNS施策や検索エンジン対策など、ピンポイントで顧客にリーチする方法が豊富に存在します。
また、アクセス解析や広告レポートを活用することで、施策の効果をリアルタイムに測定し改善できるのも大きな強みです。
一方でデメリットとして考えられるのは、オンライン情報があまりに膨大でユーザーの注意を引くハードルが高いことです。興味を持ってもらうために質の高いコンテンツが求められ、継続的な改善と運用が必須となります。
さらにプラットフォームやツールの進化も早く、学び続ける姿勢が欠かせません。
こうしたメリットとデメリットを把握したうえで、最適なチャネルとアプローチを選ぶことが成功への近道です。ターゲットと目的を明確にし、マーケティングファネル全体を視野に入れて取り組むことで、継続的な成果を得られる可能性が高まります。
Webマーケターとは

Webマーケターは、主にSNSなどのデジタルツールを活用し、商品のマーケティングやプロモーションを実践する職業(職種)です。WEBを使ったコンサルティング(コンサル)の担当者といってもいいでしょう。
仕事内容はWebやSNSのシステムを活用して集客を行ったり、認知度を高めるための戦略を立てたりすることが主な役割です。Webマーケターはその名の通りWebマーケティングに関する業務に幅広く携わることが特徴です。
具体的にはWebサイト(ホームページやブログなど)へのユーザーの流入経路、離脱率、回遊率等をデータから分析し、検証して改善を行う。どうすればWebサイトの登録者数やPV(Page View/ページ閲覧)数が増えるのかを考えます。
また近年ではソーシャルメディアマーケティングが主流になったことで、皆さんもよく使っているSNS(InstagramやTwitterなど)を利用してユーザーとの接点を作り、より多くの人に知られる機会(認知)を増やし、満足度を高めるための戦略を練ることも重要になってきています。
マーケティングに関する総合的な知識に加え、Web特有の性質についての知識・知見も必要になる仕事です。
そのほか 「Webコンテンツ制作」 「Webサイトや動画チャンネル等のSEO(Search Engine Optimization/検索エンジン最適化)」 「SNSの運用」 「ランディングページ(広告のリンク先になるページ)制作」 「データ分析」 「広告運用管理(リスティング広告・ディスプレイ広告・リターゲティング広告・アフィリエイト広告等)」といったWebメディア全般、「CRM管理(顧客満足管理)」等が挙げられます。
特にWebコンテンツ制作(Webで公開する記事コンテンツなど)は、SEO対策において重要なワードを適切に配置することはもちろん、読み手にわかりやすく伝えるための文章構成も必要になるため、ライティング能力が必要です。現役ライターなどの記事を参考にしてみるといいでしょう。
Googleアナリティクス等を利用してデータ分析を行うことが基本となりますが、Webマーケティングの多様化に伴い、新しい手法やツールを受け入れる柔軟さが求められる傾向が強くなっています。
未経験からWebマーケターになるための方法
未経験からWebマーケターをめざすには、以下のような3つの方法があります。
1. 企業に就職・転職する
未経験者向けの求人を出している企業は多くあります。特に、IT・Web系企業やWebマーケティングを内製している事業会社、Web広告代理店などが主な選択肢です。
- メリット: 実務を通して実践的なスキルを効率的に学べる。
- 注意点: 企業によっては、未経験でも一定の知識や学習意欲を重視するため、事前に独学などで基礎を身につけておくことが大切です。
2. 個人で実践経験を積む
自分でブログやWebサイトを立ち上げたり、SNSアカウントを運用したりして、実践的なスキルを身につける方法です。
- メリット: 費用を抑えて、自分のペースで学習できる。具体的な実績として転職活動でアピールできる。
- 具体的な実践例:
- WordPressでブログを立ち上げ、SEO対策を施してアクセス数を増やす。
- Googleアナリティクスを使ってアクセス解析を行い、改善策を考える。
- SNSアカウントを運用し、フォロワーを増やすための戦略を立てる。
3. Webマーケティングスクールを活用する
短期間で効率的に体系的な知識を学びたい場合は、専門学校などのスクールに通うことも有効です。
- メリット:
- 体系的なカリキュラムで効率よく学べる。
- 現役マーケターから直接指導を受けられるため、実践的な知識が身につく。
- 転職支援サービスを提供しているスクールも多く、就職・転職活動をサポートしてもらえる。
- 注意点: 費用がかかるため、事前にカリキュラムやサポート体制をよく比較検討することが重要です。
Webマーケターに必要な資格は?
Webマーケターになるために必須の資格はありませんが、取得することでメリットとなったり仕事で役立つ資格を紹介するので参考にしてみましょう。
1. 基礎知識・総合力を証明する資格
Webマーケティング全般の知識を体系的に学びたい、証明したい場合に適した資格です。
- マーケティング検定:
- 概要: 日本マーケティング協会が主催する、マーケティング全般の知識を体系的に学べる資格。
- 特徴: デジタルマーケティングだけでなく、マーケティング全体の基礎理論から応用までを網羅しており、幅広い知識を身につけられます。3級からあり、初心者からでも挑戦しやすいです。
- ネットマーケティング検定:
- 概要: Webに特化したマーケティングの知識を問う資格。
- 特徴: インターネットの特性を理解し、適切なマーケティングを行うための能力を測ります。SEOやSEM、Webブランディングなど、実践的な知識が身につきます。
- IMA(Internet Marketing Analyst)検定:
- 概要: インターネットを活用したマーケティングの実務スキルを証明する資格。
- 特徴: 戦略立案から施策の実行まで、Webマーケティングの幅広い知識を問われます。実務に直結する内容が多く、即戦力としてのアピールに繋がります。
2. データ分析・アクセス解析に特化した資格
Webマーケターの仕事には、データ分析が不可欠です。サイトのアクセス解析や効果測定に必要な知識を証明する資格です。
- Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ):
- 概要: Googleが提供するWeb解析ツール「Googleアナリティクス」の専門知識を証明する資格。
- 特徴: 受験料が無料で、オンラインで受験できるため、非常に挑戦しやすいです。Webサイトのアクセス解析を行う上で必須のツールであり、取得しておくと実務で大いに役立ちます。
- ウェブ解析士:
- 概要: Webサイトのデータから課題を発見し、改善策を提案できる能力を証明する資格。
- 特徴: アクセス解析の知識だけでなく、事業目標達成に向けた施策の立案能力も問われます。未経験者向けの初級から、より高度な上級者向けまでレベルが分かれています。
3. Web広告運用に特化した資格
Webマーケティングの中でも、特に広告運用に携わりたい場合に役立つ資格です。
- Google広告認定資格:
- 概要: Googleが提供する広告プラットフォーム「Google広告」の専門知識を証明する資格。
- 特徴: 検索広告、ディスプレイ広告、動画広告など、様々な分野の認定資格があります。こちらも無料でオンライン受験が可能で、Google広告のエキスパートであることを公式に証明できます。
資格をとったから終わりではなく、新しい知識をインプットする必要があることを忘れないようにしましょう。
Webマーケターとしてのやりがい

Webマーケティングでは、自分が行ったことが数字で返ってきます。
例えば競合が出しているWeb広告を分析して担当する会社(あるいは自社)の広告画像を変更したとします。その結果、クリック率が1.3倍!CPA(Cost Per Action/顧客獲得単価)が下がった!という変化があると、広告画像を変更したという施策は成功として終わります。
「広告画像を変更する」→「クリック率が上がる」「CPAが下がる」の2つの数字として返ってくるのがWebマーケティングの魅力です。
Webマーケティングの仕事は、成功したときはもちろん、失敗であったとしてもどこかの数字に反映されます。そのため、自分が行ったことによってどこかの数字に変化が起き、それがさらに良い方向に変化が起きたときにやりがいを感じられるでしょう。
また他のマーケティング職以上に数字を認識しやすく、明確な情報を基に分析や検証を行えます。数字が明確になるからこそ日々の取り組みによる数字の変化も明らかになるので、仕事の成果を実感しやすく、そこにやりがいを感じる人が多いです。
Webマーケティングは試行錯誤しながら、そういった数字が目に見えるシビアな世界ならではの達成感を得られます。
仕事をする上で大変なこと

インターネットの世界は、存在する情報量が非常に多いため、数字を動かすことが難しくなってきています。
Webマーケティングの世界には正解がありません。自分で「こうではないか?」と仮説を立てて、仮説が合っているかを検証する形で、広告などの施策を運営していきます。
そのため、行った施策が全く効果が出ないことも。一回ならまだしも、2回、3回・・・10回と繰り返しても成果につながらない場合、「辛い・・」と感じることは多いでしょう。
戦略を立てて取り組んでもすぐに良い成果が出ることは本当に稀です。そのため根気強く取り組んでいく必要があります。
また、コツコツと幅広い業界・分野についてリサーチしながら、目的に合わせた最新の集客方法や事例を集め、分析・検証・改善を行うことも必要になることもあります。
SEO対策といっても、ここ10年でSEO自体のシステムが大きく変化していますので、自分自身の知識などを常にアップデートする必要があるという大変さもあります。
クライアントやライターといった関係者との調整も必要となり、業務量が増えていくことも可能性としてありますので、念頭に置いておきましょう。
Webマーケターに向いている人の特徴

先に紹介したように、Webマーケティングは、基本的に対策してすぐに良い効果が出ることは稀です。仮説を立て施策を実行してチェックするを繰り返しますので、地道にコツコツとできる人はWebマーケティングに向いているのではないでしょうか。
そして、変化に対応できる人。
外部環境(システム)といったもので、大きくかわるのがWebマーケティングです。「自分はこのノウハウで成果を出してきたから、やり方は変えない」ではなく、常に臨機応変に対応できる人は向いているでしょう。
そしてロジカル(論理的)に物事を考えられる人。
なぜならWebマーケティングでは、PDCA(Plan【計画】・Do【実行】・Check【評価】・Action【改善】)サイクルを回す必要があります。情報を順序だてて整理し、改善施策を考え続ける能力が求められるでしょう。
Webマーケターの年収は?
Webマーケティング業界で働くWebマーケターの平均年収は、630万3,000円です。同じWeb業界で活躍するITエンジニアの平均年収が550万2,000円であることを考えると、Webマーケターの年収水準は高めといえるでしょう。
Webマーケティング業界には成果主義が根づいているため、スキルアップに励みつつ成果を出せばより高い年収を目指すことも可能です。Webマーケティング業界で活躍して年収アップを実現したいのであれば、普段から学習に励みましょう。
今後の将来性を考えても、企業にとってまだまだ必要な分野で需要も高いので、人材は必要とされています。今後いろいろな案件を経験しフリーランスとして活躍すれば、もっと高い給与をもらうことも可能となりますので、魅力のある職業ですね。
出典:マイナビ
未経験からのなり方は?

未経験からWebマーケターになれるのでしょうか。
独学で勉強して、マーケティング知識やWebについの知識をしっかりと持っておけば可能ではありますが、高い壁となることは自覚しておきましょう。
Webマーケターとしてのキャリアプランを描く際のとしての選択肢は
- 経験不問の求人に応募する
- 社内での部署異動願いを出す
- Webマーケティングスクールなどに通い、求人を紹介してもらう
- 独学で学んで副業案件を獲得する
- ブログ運営やSNSで実績を作って(ポートフォリオなどを作成して)求人に応募する
- 代理店などから案件を紹介してもらう
やはり、専門学校や大学で体系的に学んでから、Webマーケターとして就職をするのが圧倒的に最短となるので、おすすめします。
基礎的なことからきちんと教えてもらえるので、理解も深まります。
ただし専門学校や大学を卒業したからといって、すぐにWebマーケティングの部署に配属されない場合もあります。他の業務を経験してからといった可能性もありますので、就職や転職活動の際はきちんと採用内容を確認してみましょう。
経験がある方は、転職エージェントや転職サイトなどを活用し、自分の希望に合った条件や仕事内容を見つけることもできるでしょう。
Webマーケターをめざすアナブキの学科
アナブキにはITビジネス学科という学科があり、Webマーケターを目指すことができ、またそれ以外の幅広い職種をめざすことができる学科です。
コンピュータをの知識(生成AI・office・インターネットやセキュリティデータベースなど)・ビジネスの知識(簿記・金融・保険・統計・分析・プレゼンテーション)・Webの知識(Webマーケティングやサイト運営・ビッグデータなど)を総合的に身につけ、取得する資格もとても幅広いものとなっています。
将来やりたいことが見つかっていない人も、いろいろな分野を学ぶことができるので、入学してからやりたいことを見つけることもできます。
ITビジネス学科で、今注目されている職種、Webマーケターをめざしてみませんか?