和菓子職人になるには|仕事内容ややりがい・必要な資格・就職・年収を解説

和菓子職人とは

 日本の伝統的なお菓子を作る職人のこと。

 米や豆類、果物などを使って日本に長く伝わる製法でお菓子を作る和菓子専門の菓子職人です。

 和菓子には見た目が繊細なものも多く、和菓子でそれぞれの世界観を表現する芸術性の高い感性や技術が必要です。

 また和菓子は茶会とも関係が強く、自然の美しさや季節感、お茶会の趣向に合わせた創作菓子を考案したり、お茶会の格式ある場に合わせた礼儀作法の知識も勉強しておかなければいけません。

 そのためお菓子作りの技術だけでなく、日本の文化に対する教養も必須のお仕事です。

 そんな和菓子職人の仕事についてご紹介します。

和菓子職人のお仕事

 一番のお仕事はやはり、和菓子を作ることですね。お店に並ぶお菓子や、茶会などで使用されるお菓子などさまざまな種類のお菓子を作ります。

 味はもちろん、見た目も華やかなものが多い和菓子は繊細な技術が必要となります。

 しかも、ただお菓子を作るだけではなく伝統を重視しながらも時代にあわせたお菓子を考案していくことも仕事の一つ。

 茶会などでは季節や茶会の趣向に合わせたものをお客様にお出しするため、茶道の知識や日本の文化、季節の節句などさまざまな知識が必要となります。

 そして、和菓子職人は体力も必要なんですね。

 一度にたくさんのお菓子を作るため材料も多くなるので、その材料を扱うことのできる体力・筋力も必要となります。

 他にも、和菓子店では販売や接客を行うこともあります。

 お客様が求めているお菓子を一緒に選ぶ、または提案するための知識とコミュニケーション能力があるとより活躍できる人材となるでしょう。

和菓子職人になるには

 大きくわけて二通りの方法があります。

 一つは、直接和菓子店で働きながら技術を習得する方法です。

 職人さんに弟子入りし、実際に和菓子を作っている技術を間近で勉強できるというメリットがあります。

 しかしマニュアル化された技術習得の方法などはあまりなく、そのお店や職人さんの教育方法によるものが大きいため、お菓子の制作に長期間携わることができない場合もあります。

 もう一つは、製菓の専門学校や短大などの養成施設で基礎的な知識や技術を身に付けてから働く方法です。

 専門学校などでは和菓子の知識を身に付け、お菓子制作の技術を理論として学ぶことができます。

 在学中に資格取得を目指す学校も多いため、技術と知識を身に付けている証明となり和菓子職人として働く際に優位に働く場合があります。

和菓子職人になるために必要な資格とスキル

 和菓子職人になるために、必須の資格はありません。

 資格がなくても和菓子職人を目指すことはできますが、和菓子職人を目指す上で役立つ資格をいくつかご紹介します。

  • 製菓衛生師

 製菓衛生師は、厚生労働省が認める国家資格の一つです。

 和菓子・洋菓子など、パティシエとしてのさまざまな製菓技術・知識が身についていることの証明となる資格です。

 製菓衛生師は都道府県知事が指定する養成施設で1年以上学んだ人、または義務教育を修了し、製菓・製パンの現場で2年以上の実務経験を積んだ人が受験資格を得ることができます。

 そのため、製菓衛生師の取得を最短で目指すには養成施設にて勉強することが近道といえるでしょう。

  • 菓子製造技能士

 菓子製造技能士は、「技能検定」に合格した菓子製造業者に与えられる国家資格です。

 こちらも実務経験が受験資格となる資格です。1級と2級があり、1級が上級者、2級は中級者向けの資格となっています。

 通常2級では2年以上、1級では7年以上の実務経験が必要となりますが、製菓専門学校を卒業している人であれば2級は卒業後すぐに、1級は7年より短い実務経験で受験することができます。

  • フードコーディネーター

 フードコーディネーターとは食にまつわるプロのこと。

 この資格を取得することによって食に関する基本的・応用的、そして実践的な知識を習得できます。

 3級~1級があり、その学習内容は食文化や、食の安全、テーブルマナーなどからレストランプロデュースや商品開発など食に関する網羅的な基礎知識から専門性の高い知識まで幅広く学ぶことができます。

 また、日本フードコーディネーター協会が認定する指定校で履修した人は3級の資格認定試験を免除されます。

 いずれの資格も、専門学校などの養成施設で学ぶことで資格取得の近道となるため、和菓子職人を目指すための進路選択の一つとして考えるのも良いでしょう。

和菓子職人に向いている人の特徴

 なによりも大切なのは和菓子が好きなこと、お菓子を通して人の喜ぶ顔を見ることが好きな人です。

 細やかな細工をする集中力と大量の材料を扱う体力が求められる和菓子職人は、休みが不定期であったりなど、個人経営の和菓子店では企業などに比べると福利厚生が整っていない場合もあります。そんな中で和菓子職人として働くのは好きの気持ちがとても大切です。

 そして、お菓子づくりの繊細な作業を行うために手先の器用さも求められます。

 繊細な作業を長時間行うための集中力も必須となるため、細かい作業が好きな人も向いていると言えるでしょう。

和菓子職人の年収・給与

 和菓子職人の初任給は洋菓子のパティシエとあまり変わらないようです。

 とはいえ、パティシエも専門学校などの養成施設を卒業しているのか、未経験なのか、または働くお店や工場などで給与が大きく変わることがありますので、和菓子職人も給与は働く環境によってさまざまです。

 初任給は平均でも ~18万と幅広く、個人店に勤務するのか企業やメーカーなどに勤務するのかにより差があるようです。和菓子業界は実力主義な面もあり、一人前になると給与もアップする傾向にあります。

 就職してからも、技術の習得に力を注ぐ必要があります。

和菓子職人の就職先

 個人経営の和菓子店や和菓子を扱う食品メーカーなどがあります。

 和菓子職人と一口にいっても、就職先により仕事内容も変わってきます。

 たとえば、個人経営の和菓子店では、いちから仕込みをして和菓子を作り上げることはもちろん販売接客なども行う場合が多いです。

 企業やメーカーなどの工場に勤務する場合は、製造過程ごとに担当が分かれることが多く、また手作業だけでなく機械を使って大量に生産することもあります。

 休みの体制や福利厚生なども働く場所によりさまざまですので、自分にあった働き方ができる就職先を見つけることが大切です。

和菓子職人を目指す穴吹学園の学科

 穴吹調理製菓専門学校には、和菓子職人を目指せるパティシエ・ベーカリー学科(2年制)があります。

 和菓子の知識・技術のほか洋菓子やパン製造の技術も学ぶので、幅広い知識を身に付け、さまざまな現場で対応できる和菓子職人を目指すことができます。

 また、学ぶのは菓子製造の技術だけでなく、カフェ実習やレストラン実習としてコーヒーや紅茶の淹れ方、配膳も含めたサービスも学ぶことができるため、就職先を選ぶ際にも大いに役立つでしょう。

 穴吹調理製菓専門学校で、一緒に和菓子職人を目指してみませんか。

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