自衛官になるには|仕事内容ややりがい・必要な資格・就職・年収を解説

自衛官とは

出典:陸上自衛隊ホームページ

自衛官とは、日本の安全と平和を守りために日夜働く専門職です。自衛隊は日本国防省に所属し、陸海空の3つの主要な部隊から構成され、災害時の救助活動や国際的な平和維持活動も担当します。また近年は女性自衛官も多く採用されており、自衛隊全体として、多様性を重視したすべての人々が能力を最大限に活かす取り組みが進められています。
本記事では自衛官の仕事内容や役割、やりがいや採用試験の内容などについて解説します。

自衛隊の仕事内容とは

自衛隊の仕事内容は多岐にわたりますが、基本的には国家の安全保障と国民の生命・財産を守ることを中心としています。自衛隊は、陸上、海上、航空の各自衛隊に分かれており、それぞれが異なる専門分野で任務を遂行します。それぞれの部門は独自の役割を持っており、国内外の防衛に重要な貢献をしています。

陸上自衛隊

陸上自衛隊は日本国内の平和維持と直接の地上戦力を提供する役割を果たしています。
地震や台風などの災害時の救助活動において積極的に取り組んでいます。任務の中には避難所の設置や被災地への物資輸送、医療支援なども含まれ、これにより被災地の人々に希望と安心を提供し続けています。
陸上自衛隊の隊員は入隊後に厳しい訓練を受け、様々な専門技能を身につけます。その中には工兵、通信、医療など多岐にわたる職種があり、各分野で専門的な知識と技術を持つ人材が育成されています。これにより、陸上自衛隊は高度な技術力と組織力を持つ部隊として、防衛力の中核を担っています。
また、災害派遣として海外での人道支援活動にも参加することもあります。他国との共同訓練や国連の平和維持活動(PKO)への参加などを通し、国際的な平和と安全も守っています。

海上自衛隊

海上自衛隊は海域の防衛と海上交通の安全を守る任務を担っています。
日本の領海を侵入する可能性がある外部の脅威に対処しつつ、国際的な海上協力活動や海賊対策においても活躍し、国際的な海上交通の安全も確保しています。さらに、海上自衛隊は災害時には迅速な救助活動や、海上から被災地に物資を輸送するなど、多岐にわたる役割を果たしています。

航空自衛隊

航空自衛隊は、空域の防衛と航空支援を主な任務としています。
戦闘機による領空侵犯機の緊急発進(スクランブル)や、防空ミサイルシステムの運用を通じて、領空の防衛に努めています。また、航空自衛隊は災害発生時にも迅速に対応した救助活動、物資を空輸するなどの支援を行っています。
日常のパトロールから緊急事態への対応、訓練活動や国際連携まで、多様な任務を遂行しながら国民の安全と平和を守っています。

自衛官になるには

自衛官にはいくつかの採用方法の種類があり、それに応じて働き方や給料、昇進のスピードなどが異なります。
それらの種類についていくつか解説します。
 

一般曹候補生

一般曹候補生とは、18歳以上33歳未満の者を対象に、陸上、海上、航空各自衛隊の部隊勤務を通じて、その基幹隊員となる陸・海・空曹自衛官を養成する制度です。応募資格年齢を比較的広くとっているため、高校新卒者はもちろん、高専卒、大卒、社会人経験者まで多様な経歴を持った人材が一般曹候補生として入隊します。
一般候補生は任期の制限がなく、定年まで自衛官を続けることができます。また、曹への承認試験を早く受けられらることや、幹部自衛官への登用のための部内試験があるため、幹部自衛官へ進むキャリアアップの場が設けられています。

 
自衛官候補生

自衛官候補生は2年または3年を一任期として勤務するもので、任務毎に、自衛官を継続するか、一般企業に再就職するかを柔軟に選択するとこができます。
任期満了毎に特例退職金が支給され、また、一般企業への再就職の支援や、再就職を希望する業種の資格・免許取得のための教育等も行っています。
 

※出典:自衛官募集特設サイト募集種目ナビ

自衛官になるために必要な資格やスキルは

自衛官には様々な職種や資格が必要な専門職もありますが、 自衛官の大きなメリットとして、採用され入隊後に、無料で資格を取得ができることがあげられます。そのため、自衛官は無資格で幅広い分野に挑戦できる職業です。
自衛官を目指すためには、まずは採用試験を突破することが必要不可欠です。 自衛官の採用試験にはいくつかの種類があり、自分が進みたい道にあった採用試験を受けることが重要です。
採用試験の種類によっては、応募条件や試験内容が異なるため、前もって職業や採用試験についてのよく調べておくことがおすすめです。
以下ではその一例を紹介します。
 

一般曹候補生採用試験

一般曹候補生採用試験の場合の応募資格としては、日本国籍を有する18歳以上33歳未満である必要があります。また、採用試験は2段階構成になっており、筆記試験、と適性検査の第一次試験と、第一次通過者が受験できる身体検査、面接が実施されます。筆記試験では一般常識や数学、国語、英語、作文が問われ、身体検査では身長体重、視力や、体力テストであるランニングや筋力トレーニングがチェックされます。さらに面接では志望動機や自己PRが重視され、個人の資質や適性が評価されます。
 

自衛官候補生採用試験

自衛官候補生採用試験の場合も、日本国籍を有する18歳以上33歳未満である必要があります。筆記試験では国語・数学・地理歴史及び公民・作文、一般常識を含めた適性検査、面接および身体検査と体力テスト、合わせて経歴評定が行われます。経歴評定では、多様の経歴を持つ受験者の能力を総合的に評価するもので、自衛隊が指定する資格を取得していることなどが評価対象になります。
自衛官候補生は一般曹候補生採用試験と違い、試験は一度のみです。

どちらの採用試験の場合も試験範囲が広いため、基礎からしっかりと学び直すことが求められます。特に、過去の問題集や模擬試験を利用して、実際の試験形式に慣れておくことが重要です。また、模擬試験を実施することや、過去問を繰り返し解くことで出題傾向を把握し、その傾向に合わせた勉強方法を取り入れると効率的です。
 

他にも、自衛隊幹部候補生の採用試験もあります。

それらにはいくつかの種類があり、「一般幹部候補生」は大学の文系及び理工系から進む幹部生候補のことを言います。大学の歯学科から進むコース「歯科幹部候補生」や、自衛隊の衛生分野(病院勤務等)で活躍する薬剤官となる「薬剤科幹部候補生」などがあり、応募資格として大学卒業であることや、年齢際限があります。※
この試験は、将来の指揮官としての役割を担う士官候補生を選抜することを目的としており、非常に厳しい基準が設けられています。試験では、身体能力だけでなく、知識やリーダーシップスキルも評価の対象となります。

自衛官を目指す人は、事前に年齢制限と学歴要件をチェックしておき、応募資格を確実に満たすように準備する必要があります。防衛省のホームページや地方協力本部などの公式情報を確認し、自分の条件に合ったルートを選ぶことが重要です。いろいろな情報を収集し、体力や学力を向上させて合格への道を進んでください。
 

※参照:自衛官募集特設サイト

自衛官のやりがいは

出典:海上自衛隊ホームページ

自衛官としての生活は、多くの人々が考える以上に挑戦とやりがいに満ちています。
自衛官は国防という重要な役割を担っており、その業務の中で高い責任と誇りを感じることができます。例えば、災害時の救助活動や国際平和維持活動など、多岐にわたる任務があります。これらの活動を通じて人命を救うことができるのは、大きなやりがいに繋がります。また、自衛官としてのキャリアは、常に新しい挑戦と成長の機会を提供します。多様な訓練や教育を通じて、専門知識やスキルを習得することができます。特に、防衛医科大学校や幹部候補生学校などの教育施設では、高度な知識と技術を学ぶことができ、さらに昇進の道も広がっています。これらの要素が、自衛官の仕事における魅力を加えています。
自衛官としての生活の安定性を支える一つの要因に、充実した待遇と福利厚生が挙げられます。
自衛官は国家公務員としての地位を有しており、その待遇は非常に充実しています。具体的には、給与はもちろんのこと、ボーナスや各種手当が充実しています。
福利厚生についても、多岐にわたります。特に医療費の補助は大きなメリットであり、自衛官本人だけでなくその家族も対象となるため、家族全体の健康をサポートする体制が整っています。さらに、各種保険制度や年金制度も充実しており、将来的な安心感も高いです。他にも、教育訓練制度が整備されており、スキルアップやキャリア形成を目指している自衛官にとっては大きな支えとなるでしょう。
 

自衛官の給料は

出典:陸上自衛隊ホームページ


自衛官の給料は、国家公務員給与法に基づいて安定的に支給されるため、非常に安定しています。自衛官は日本の国防という非常に重要な役割を担っていることから、安定した給与体系が求められます。
具体的な例として、陸上自衛隊の一般曹候補生の場合、初任給として月額約20万円が支給されます。これに加えて、特別勤務手当や住宅手当などの各種手当が支給されることがあります。
このように、安定した給料と手厚い手当が自衛官の魅力の一つとなっています。

※参照:自衛隊のお給料について

自衛官のキャリアパスは

自衛官には明確な階級制度があり、これに従って昇進が行われます。
自衛官は、新兵から始まり、士、曹、尉官、佐官、大将といった階級が存在します。例えば、曹候補生として入隊した後、一定の訓練と実績を積むことで、曹長や准尉へと昇進していきます。このような昇進のステップは、自衛官としてのキャリアパスを明確にし、個々が目指すべき目標を提供します。
明確な階級制度と昇進の道筋があることで、働きがいや達成感を感じられる組織であり続けることができます。このシステムは、すべての隊員がそれぞれの役割において責任を持ち、貢献度に応じた評価と報酬を受けることができる構造を提供し、組織全体の士気を高める役割も果たしています。
自衛官としてのキャリアには、多様な選択肢が用意されています。陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊それぞれに異なる専門分野があり、自分の技能や興味に応じたステージで成長することが可能です。また、階級制度により昇進の道も開かれており、努力と成果に応じて上級の役職に就くことができます。特に幹部候補生として優秀な成績を収めることができれば、将来は自衛隊の中核を担うリーダーとしての道が広がります。

 

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