地方公務員(事務職)になるには|仕事内容ややりがい、給料・なり方・試験について

地方公務員の事務職とは

公務員の事務職といわれたとき、みなさんはどんなイメージを持ちますか?
多くの人は、市役所や県庁で働く人たちをイメージされるかも。
公務員は地方公務員と国家公務員(一般職・総合職)に分けることができますが、「公務員」といえば、一般には地方公務員のことを指すことが多いかもしれません。

公務員の事務職の種類

地方公務員の事務職は3つの種類に分類することができます。
その3つとは、一般行政事務職、学校事務職、警察事務職です。

【一般行政事務職】
一番イメージしやすいのが、市役所で働いている人たち。
「市民課」「住民課」「福祉課」「観光課」・・・・などさまざまな窓口があることを知っていますか?
それぞれの課で書類作成や、住民対応の仕事をしています。住民票や所得証明などを発行や、年金や国民保険の相談を受け付けたり、観光課では地元のPRやパンフレット作成をしたり。
バリエーション豊かな、本当にさまざまな仕事があります。
住民が生活するために必要な行政サービスはたくさんありますよね。

【学校事務】
公立の小中学校・高校や国立(公立)大学(国立大学法人等職員と呼ばれる)で、教職員の業務をサポートするのが学校事務員の仕事です。
小中学校に勤務する事務職員は、主に備品・教材の発注や在庫管理、教職員の給与計算まで、総務の仕事から経理業務まで幅広く担当します。
国立大学といった大きな組織になると、学校事務の仕事も細かく分かれていきます。一般企業と同じような「総務課」「学生課」「経理課」「人事課」などの部署で事務仕事を任されます。
総務や経理などといった、一般的な企業と比べ大差のない仕事のほか、「学生課」「入試広報課」のように入試の運営やカリキュラム、奨学金の手続きなど、学校事務ならではの仕事もあります。

【警察事務】
警察業務全般を事務面(会計や広報など)でサポートするのが、警察事務に携わる人々の仕事です。
警察事務は警察官ではないため、現場での捜査といった仕事はしません。
具体的には、署内のシステム管理や備品の発注、会計業務など。
そのほか運転免許証に関する事務手続きや交通事故の統計など、多岐にわたります。

地方公務員(事務職)の事務職になるには?

就職試験を受けて合格するのと同じように、公務員になるためには地方公務員の採用試験を受験し合格するしか方法はありません。
最終合格することで、地方公務員として採用されます。
多くの公務員試験は一次試験と二次試験に分かれていますが、地方自治体によっては三次試験や四次試験が実施される場合もあります。募集要項などで試験情報を確認しましょう。

一次試験では筆記試験(教養試験・適性検査・SPI試験など)が、二次試験以降では面接試験や論文試験が行われます。
近年、地方公務員試験では面接試験が重視されています。そのため個別面接以外に、集団面接・集団討論・プレゼンテーション面接など様々な特徴ある人物評価試験が実施される自治体が多くなっています。しっかりとした対策が必要となります。
試験の内容や難易度は受験する地域や自治体によって大きく変わります。都道府県の各自治体によっては求人がない年もありますので、気をつけましょう。

【受験資格もチェックしよう】

 
公務員試験の受験資格は、基本的に年齢制限と国籍が設けられています。
年齢制限の区分があり、「高卒程度」あるいは「初級」、「大卒程度」あるいは「上級」、自治体によっては「短大卒程度」「中級」で分けられています。
高卒程度は〇歳まで、大卒程度は〇歳まで受験可といった形です。

独学でも公務員試験に合格することは可能ですが、出題範囲の分析や面接試験の対策は難しいため、無料セミナーや講座で情報を集めたり、スクールや専門学校などで公務員講座を受講することをおすすめします。

地方公務員(事務職)の年収・給与について

地方公務員の年収は、地域や職種によって差があります。
一般的に、都市部では高く、過疎化が進む地域では年収・給料が低い傾向にあります。
一般行政職の場合、平均年収は約640万円となっており、平均月収は約40万円で、ボーナスの平均額は約150万円ほど。地方公務員の給料は、年齢や経験年数が長くなると給料も上がってきます。また、大卒以上の場合は初任給が高くなり、役職などによっても差がありますが、ボーナスや退職金なども含めると、生涯賃金は約2億円といわれています。

民間企業と違う点もあり、地方公務員の給料は国家公務員の給料に応じて変動します。この国家公務員の給料を決めているのは国ですね。
人事院という組織によって決められるのですが、基本的には民間企業の給料に準拠した金額で、民間企業と大きくかけ離れないようになっていますが、福利厚生などは民間企業に比べ格段に良い待遇となっていることは地方公務員の魅力でしょう。

参考:総務省 地方公務員給与実態調査

地方公務員(事務職)に向いている人

まずは、「地域に貢献したい」、「愛着がある地元をより良くしていきたい」という思いのある人でしょう。暮らしや福祉・観光・税金・街づくりといったいろいろな行政サービスに、住民の要望を反映し実現できるやりがいのある仕事です。
住民の要望を実現するには、コミュニケーション能力も必要ですね。特に地方公務員は、住民と接する機会が多くなります。
近年は、財政難や地域サービスの多様化といった、多くの課題を抱えている自治体もたくさんあります。そのため、協調性をもって仕事をこなす人も向いているでしょう。
もちろん、ルーティンワークもたくさんあるので堅実に仕事をこなせる人も向いているかもしれませんね。

地方公務員(事務職)のやりがいとは

地方公務員事務職のやりがいは、人々の暮らしを支える行政サービスに携わり、大規模な仕事に携わることができることではないでしょうか。
法令や公共事業、教育機関など、地域住民の生活に密接に関わる業務をしているので、住民から感謝されたり、自分の担当した事業が完成したり、子どもたちの成長を見守ったり。

自分の住む地域の発展に貢献できるので、誇りや満足感を得られます。
また、地方公務員は、国家公務員よりも地域に根ざした仕事が多いので、自分のアイデアや提案が実現しやすいというメリットもやりがいのひとつでしょう。

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