動物飼育員（動物施設スタッフ）になるには｜仕事内容・やりがい・必要な資格・就職・年収（給与）なるには
動物飼育員（動物施設スタッフ）とは
動物飼育員（動物施設スタッフ）は、動物園やサファリパーク、水族館などで働き、動物たちのお世話をする職業です。これらの施設には、多くの人々が動物と触れ合うために訪れ、動物飼育員はその裏で重要な役割を果たしています。具体的には動物の餌やりや健康管理、清掃、行動観察など、日常的な世話を担当します。それにより、動物たちの健康と幸せを保つのが目的です。この職業の魅力は動物と直接関わることができる点にあり、動物好きな人にとっては大きなやりがいがあります。しかし、動物飼育員の仕事は体力的にも精神的にも重労働で、責任感や専門知識が求められるチャレンジングな職業でもあります。
動物飼育員（動物施設スタッフ）の仕事内容
動物飼育員は動物園やアクアリウム、サファリパークなどで働き、動物たちの健康を維持することだけでなく、動物に詳しくない人たちに興味を持ってもらい、動物の生態や魅力を伝える意味でも重要な役割を果たしています。この記事では、動物飼育員の具体的な仕事内容について詳しく解説します。
主な仕事内容には、動物の餌やりや水の管理、健康管理、清掃、トレーニング、教育活動などがあります。これらの業務を通じて、動物たちの生活の質を高めることが求められます。ほかにも、来場者に楽しみながら動物を知ってもらえるような動物の展示方法を工夫することや、園内イベントの企画・運営などにも携わります。動物とのふれあいだけでなく、動物と来場者の方の橋渡しになるような存在としても役割を担っています。
動物園飼育員の一日
動物園飼育員の一日は多岐にわたる業務で構成されています。飼育員は動物の健康管理、餌やり、清掃、来園者対応などを行うため、朝から晩まで休む暇がほとんどありません。
例えば、飼育員の一日は朝の早い時間から始まります。まず最初に動物たちの体調をチェックし、健康状態を確認します。病気や異常が見つかった場合は即座に対応が必要です。その後、各動物の餌を準備し、決められた時間に配給を行います。餌の量や栄養バランスに細心の注意を払い、動物の食事管理を徹底します。
午前中の仕事が終わったら次に展示エリアの清掃に取りかかります。見学者のためにも、園内の環境を常に清潔に保つことは非常に重要です。展示エリアだけでなく、バックヤードや動物の寝室の掃除も欠かせません。清掃作業は時には重労働であることもあります。
昼過ぎになると、動物の行動観察を行います。動物たちがストレスなく過ごせるよう、習性や行動パターンを把握し、それに応じた飼育環境の改善策を提案します。また、来園者からの質問に答えるガイド業務もあり、動物についての知識を共有します。
夕方には再度餌やりとお世話が待っています。動物たちが夜を無事に過ごせるよう、夕方の餌やりを行い、再度健康状態を確認します。そして、1日の業務を振り返りながら飼育日誌をまとめ、次の日の準備をします。
このように、動物園飼育員の一日は多忙ですが、その分やりがいがあります。動物たちと直接触れ合える貴重な職業であり、日々の努力が動物たちの健康と幸福に直結するという満足感を得ることができます。
動物園飼育員の業務は非常に多岐にわたりますが、その全てが動物たちのため、そして来園者のために欠かせない重要な役割を果たしています。興味があるなら、まずは動物に対する深い愛情と強い責任感を持つことから始め、次に必要な知識とスキルを身につけることが大切です。
動物飼育員（動物施設スタッフ）の大変なこと
動物園の飼育員は多くの人にとって憧れる職業ですが、その仕事にはさまざまな大変さがあります。
飼育員が直面する具体的な困難として、動物の世話だけでなく、施設管理や研究活動も含まれる点が挙げられます。動物の世話や清掃、餌やり、健康管理など多岐にわたる業務をこなさなければならないため、体力的にも精神的にも負担が大きいからです。たとえば、朝早くから夕方まで動物園内を移動しながら重たい餌を運んだり、広い敷地内を清掃したり、動物の健康をチェックしたりするなど、非常に体力を要します。また、出産や病気といった際には緊急対応が求められるため、体力的および精神的な負担もあります。
動物園の飼育スタッフの仕事は多岐にわたり、出産といった生命の誕生から子育て、そして動物の死に向き合わなければならないこともあります。楽しいことばかりでなくつらいこともありますが、動物の一生に携わることができるかけがえのない仕事です。動物飼育員（動物飼育スタッフ）を目指すには、適性と覚悟が必要な厳しい仕事です。そのため、普段から自身の体力づくりや健康管理に気を付けておくことや、動物にかかわる知識を深めておくことが重要です。
動物飼育（動物施設スタッフ）に向いている人は？
動物園の飼育員に向いている人は、動物に対する深い愛情と面倒をみる意欲を持っている人です。動物飼育には多くの時間と労力が必要であり、日々の細かな世話や清掃作業など、生活全般のケアが求められるからです。たとえば、病気の動物がいた場合、夜間でも看病しなければならないことがあります。また、一日中動物の行動を観察し、その健康状態をチェックする必要もあります。動物に対して深い愛情を持ち、細やかなケアを厭わない人が飼育員に向いています。
また、コミュニケーション能力と協調性を持った人が動物園の飼育員に向いています。動物園は複数のスタッフが協力して運営しており、他の飼育員や獣医師と緊密に連携する必要があるからです。また、来園者への説明や教育活動も重要な業務です。チームで大型動物の健康チェックを実施する場合や、学習プログラムを通じて子どもたちに動物の知識を教える場面などがあります。他の職員や来園者と円滑にコミュニケーションを取りながら働ける人が飼育員に向いています。
動物飼育員（動物施設スタッフ）に必要な資格やスキルは？
動物飼育員になるためには、有利な資格を取得することで就職活動を有利に進めることができます。資格を持っていることで、その業界や業務に対する知識とスキルを証明できるため、採用されやすくなります。例えば、愛玩動物看護師資格や動物介在福祉士の資格を持っていると、動物の健康管理や福祉に関する専門的な知識があるとみなされ、雇用者から高く評価されます。動物飼育員を目指す方は、関連する資格を取得しておくと、業界内での競争力が高まります。
動物の飼育員に求められる能力は？
動物の飼育員には高いコミュニケーション能力が求められます。動物との信頼関係を築くためには、動物の行動やサインを正確に読み取り、動物の気持ちや状態を理解する必要があります。そして、他のスタッフとの連携も欠かせず、情報を迅速かつ正確に共有しなければならないため、人間関係も良好であることが重要です。例えば、飼育動物が体調を崩した際、その微妙な変化を早期に察知する能力が必要であり、さらにその情報を迅速に他のスタッフに伝えることで、適切な対処が可能となります。高いコミュニケーション能力は、動物と人双方との関係を円滑に保つために不可欠といえます。
また、動物の飼育員には体力と持久力も必要です。飼育業務は体力的に非常にハードであり、重い餌の運搬や施設の清掃など、日常的に体力を要する作業が多く含まれます。さらに、動物の世話は毎日の仕事であり、休むことができないため、持久力も求められます。具体的には、重い飼料袋を運ぶ作業や、広大な敷地を歩き回って動物の健康チェックを行うなど、長時間にわたる作業が少なくありません。体力と持久力は、動物飼育員が日々の業務をこなすために不可欠な能力です。
これらの能力は、動物飼育員として働くうえで重要な要素であり、その職務を円滑に遂行するために必要不可欠です。動物との信頼関係を築き、適切な管理を行うためには、日々の努力とスキルの向上が求められます。動物飼育員としてのやりがいを感じながら、これらの能力を磨いていくことが重要です。
動物がかわいいから、動物園飼育員の仕事は楽しそうだからといった理由だけでは成り立たない仕事です。動物が好きな気持ちは前提として、動物をもっと知りたいという興味がある人や、どうかかわりあっていきたいのか事前に考えておき、目標が明確にできていることも動物飼育員にとっては必要です。
動物飼育員（動物飼育スタッフ）の給料や年収は？
動物飼育員の初任給は、一般的に他の職種よりも低めですが、仕事のやりがいと経験を重視する人には強い魅力があります。動物飼育員は動物の世話や飼育を行う専門職であり、賃金よりもその仕事の経験ややりがいを重視する傾向があります。
例えば動物園の飼育員の場合、平均的な初任給は13～17万円ほどといわれています。動物飼育員（動物飼育スタッフ）は民間が運営している場合と国などが運営している場合があります。そのため、公営の動物飼育員として働く場合は公務員として働くことになり、安定した給料が期待できます。公営の動物園の飼育員の平均年収は344万円とされています。※
動物園の飼育員の平均給与は大体18～25万ほどとなっており、平均年収は約200万円から300万円前後とされています。一般的な他の職種よりも低い傾向があります。多くの動物園は公共施設や非営利団体によって運営されており、予算が限られているため、飼育員の収入もそれに影響されやすいのです。
ただし、勤務地や経験年数、技能の習得によって年収が上がる可能性もあります。例えば、大都市にある動物園では地方の動物園よりも高い給料をもらえることがあるほか、長年の経験や専門的な技能が求められるポジションに就くことで収入が増えることがあります。
また、水族館の飼育員と動物園の飼育員の平均年収はほぼ同じで、水族館の飼育員の場合も勤務地や経験年数、技能の習得によって給料や年収変わってきます。
経験が少ない新人飼育員は低めの給与からスタートすることが多く、経験を積むことで昇給のチャンスが増えます。資格や専門知識を持っている場合も、給与の上昇が期待できます。また、経験や勤続年数により年間ボーナスが支給されたり、役職に就くことで収入が増えることがあります。初任給の低さを理由に動物園の飼育員を諦めるのではなく、将来的なキャリアアップや動物と関わることのやりがいを考慮して判断することが大切です。
動物飼育員（動物施設スタッフ）を目指せるアナブキの学科は？
穴吹ビジネス専門学校には、動物飼育員（動物施設スタッフ）をめざせる「動物看護総合学科（3年制）」があります。動物病院への就職がほとんどですが、私立動物園・水族館スタッフや牧場などの動物飼育員として採用された実績もあります。
2022年6月に、広島県の専門学校として初めて、国家資格「愛玩動物看護師」の受験資格が得られる「指定養成校」として認可されました。
これにより、在学中の受験が可能となりました。
「動物看護セラピー専攻」 は、動物看護師としての「愛玩動物看護師 」とリハビリや介護でも活かせる「動物介在福祉士」資格のWライセンス取得ができる中四国で唯一の教育機関です。
動物看護医療専攻では山口大学共同獣医学部 動物医療センターでの獣医療実習（インターンシッ）を受けることができます。また、看護実習・研究を重ねて動物看護スキルを極め、救急センターなどを含む動物病院でも即戦力として活躍できる動物看護師 を目指します。
動物看護セラピー専攻では、動物介在療法（AAT）を含むアニマルセラピーの幅広い知識や動物愛護について学び、さまざまな動物施設で活躍できる 動物看護師を目指します。
また、実際の動物病院を忠実に再現した看護実習室やトリミング実習室での動物外科看護実習や動物臨床検査学実習などは、現場の内容を参考にした実習や研修を行うことで、就職前に様々な経験を積むことが可能です。
他にも動物看護のカリキュラムに加え、グルーミング技術も習得できるため、多方面からの動物看護にアプローチすることができます。
また、担任制を導入しているため、校外実習中のサポートも万全です。
学費サポート制度も充実しているので、遠方からの入学者が多いのも特徴。
動物の一生を側で支えながら、人と動物を繋ぐ仕事「動物飼育員（動物施設スタッフ）」を目指しませんか？
