動物園や水族館で動物の命を預かり、来園者にその魅力や生態を伝える「動物飼育員(動物施設スタッフ)」。憧れの仕事として人気が高い一方で、仕事内容・働き方・採用の実態を知らないまま進路選択をするとミスマッチが起きやすい職種でもあります。この記事では、高校生にも分かりやすく、動物飼育員の仕事内容や大変さ、向いている人の特徴、必要なスキル・資格、進学ルート、採用試験、年収の目安までを整理します。公立(公務員枠)と民間施設の違いも比較しながら、具体的に「今から何を準備すべきか」が見える構成で解説します。
目次
動物園の飼育員をめざす高校生へ
高校生の段階で知っておきたいのは、「どんな施設で、どんな立場で働くのか」によって、求められる準備や働き方が変わるという点です。最初に職種の捉え方と施設形態の違いを押さえます。動物園の飼育員は人気が高い一方、採用枠が少ない施設も多く、準備に時間がかかる仕事です。だからこそ、まずは仕事の全体像を正しくつかみ、志望を具体化することが近道になります。
特に大事なのは、動物園だけを見て「飼育員」をイメージしないことです。水族館や保護施設なども含めた動物施設全体を知ることで、自分に合う働き方や学び方が見つかりやすくなります。もう一つの分かれ道が、公立か民間かという施設形態です。採用ルートも働き方も違うため、早い段階で両方を比較しながら、学習計画や進学先選びに落とし込むことが重要です。

動物飼育員と動物園の飼育員の違いを知っておく
「動物飼育員」は、動物園だけでなく、水族館、サファリパーク、ふれあい施設、保護・リハビリ施設、ペット関連施設など、動物を扱う施設で飼育管理を担うスタッフの総称です。働く場所によって、扱う動物も必要な技術も大きく変わります。一方で「動物園の飼育員」は動物園勤務に特化し、展示の考え方や教育普及、繁殖計画など、園の方針の影響を強く受けます。
例えば、希少種の繁殖に力を入れる園では、血統管理や育成計画の比重が上がります。反対に、来園者向けの解説やイベントを重視する園では、伝える力がより問われます。志望先を決めるときは、好きな動物の種類だけでなく「何を目的に展示している施設か」も見ましょう。哺乳類中心の園と、海獣や魚類が主役の水族館では、学ぶべき基礎知識や必要資格が変わり、準備の仕方も変わります。
公立動物園と民間施設の働き方の違いを理解する
公立動物園は自治体が運営し、公務員枠として採用されるケースがあります。給与体系や福利厚生、昇給の仕組みが制度として整っていることが多く、長期的に働くイメージを持ちやすいのが特徴です。ただし公務員枠の場合、動物園以外の部署へ異動する可能性がある点は事前に理解しておく必要があります。動物園で専門性を深めたい人にとっては、慎重に検討すべきポイントになります。
民間施設は施設ごとに待遇や役割が幅広く、接客やイベント運営の比重が高い職場もあります。採用ルートや試験内容、求める人物像も施設ごとに違うため、志望先の公式サイトや求人情報から「どんな力を期待されているか」を読み取る姿勢が大切です。
動物飼育員(動物施設スタッフ)とは
動物飼育員は、ただ動物たちを「飼う」だけではなく、健康管理と安全な展示、そして学びの提供まで担う専門職です。まずは働く場所の選択肢と、雇用形態・立場の違いを明確にします。動物飼育員の役割は、動物の命を守りながら、その動物が本来の行動をできる環境を整え、来園者に価値ある体験を届けることです。単に世話をするだけでなく、観察と記録を積み重ね、より良い飼育方法に改善していく仕事でもあります。
動物施設は、レジャーの場であると同時に、教育、研究、種の保存といった社会的な使命を担うことがあります。施設の使命が違うと、飼育員に求められる優先順位も変わり、仕事のやりがいの形も変わります。また、同じ飼育員でも雇用形態によって任される業務範囲や研修の受け方が変わることがあります。自分の目指すキャリアに合わせて、施設選びの軸を早めに作っておくことが大切です。
動物園・水族館・ペット関連施設など主な勤務先の種類
動物飼育員の勤務先は、動物園、水族館、サファリパーク、ふれあい施設、保護・リハビリ施設など多様です。さらに動物カフェやショップ併設施設など、ペット関連の施設で飼育・管理を担当する場合もあります。勤務先が違うと、必要な技術も日常業務も変わります。例えば水族館では水質管理や潜水作業が関わることがあり、サファリ形式の施設では車両移動や屋外作業の比重が高くなりやすいです。
もう一つの違いは施設の目的です。教育や環境保全を強く打ち出す施設では解説や学習プログラムの運営が増え、レクリエーション要素が強い施設ではイベントや接客の比重が高まる傾向があります。
公務員枠の動物園飼育員と民間施設スタッフの違い
公務員枠の飼育員は、自治体の給与表や手当に基づくことが多く、待遇が安定しやすい傾向があります。研修制度や安全衛生のルールが整っているケースも多く、長期的に専門性を伸ばしやすい側面があります。一方で、自治体の人事運用によっては、動物園以外の部署へ異動する可能性があります。動物園の仕事を続けたい場合は、採用区分や配属の考え方を確認し、自分の希望とズレがないかを見ておきましょう。
民間施設は雇用形態が多様で、契約職員からスタートして正規登用を目指す形もあります。給与レンジは施設によって差が大きいですが、得意分野を持ち、役割を広げることで評価が上がる職場もあるため、施設ごとの評価軸を把握することが重要です。
動物飼育員(動物施設スタッフ)の仕事内容
日々の飼育作業に加え、観察・記録・環境づくり・教育普及など、動物飼育員の業務は多岐にわたります。具体的な1日の流れと、時期による違い、よくある誤解を整理します。動物飼育員の中心業務は、給餌、清掃、健康チェック、環境整備です。ただし、これらは単なるルーティンではなく、日々の小さな変化を見つけ、事故や病気を防ぐための「観察の場」でもあります。
また、飼育記録の作成や引き継ぎ、獣医師との連携、展示の改善、来園者対応など、チームで動く業務が多いのも特徴です。動物の状態は担当者だけが知っていても意味がなく、共有できて初めて安全と改善につながります。さらに、動物福祉の考え方が重視される今は、動物たちがストレスを減らし、自然な行動を引き出せる環境づくりがより重要になっています。

動物園飼育員の一日
一日の始まりは引き継ぎと情報確認です。前日の記録や注意点を共有し、その日の動物の体調、展示の変更点、作業の優先順位をチームでそろえます。その後は餌の準備と清掃が中心になります。動物ごとに栄養や量、与え方が決まっており、準備の段階から衛生や異物混入の防止が求められます。清掃は見た目をきれいにするだけでなく、排泄物や食べ残しから体調の変化を読む大切な作業です。
開園に向けて展示エリアを整備し、給餌と健康チェックを行います。開園後は来園者の質問対応やガイド、イベントが入ることもあり、その合間に記録入力や備品管理、繁殖管理の補助などを進めます。終業前には最終確認と安全チェックを行い、翌日への引き継ぎを整理して終わります。
季節やイベント時期による仕事の違い
繁殖期は、ペアリングや育児のサポート、個体の隔離、観察頻度の増加などで緊張感が高まります。成功もあればうまくいかないこともあり、原因を推測して改善する姿勢が求められます。猛暑や厳寒の時期は、温度管理や給水、日陰づくり、暖房設備の点検など、体調管理の比重が上がります。台風や降雪などの災害時は、安全確保が最優先になり、避難導線や停電対策への備えも業務に入ります。
夏休みなどの繁忙期は来園者対応やイベント運営が増え、普段より時間配分が難しくなります。動物のケアの質を落さないために、手順の標準化や役割分担など、現場の段取り力が問われます。
高校生のイメージと現実のギャップ
よくある誤解は「動物と触れ合う時間が大半」というイメージです。実際は清掃、運搬、準備、記録、点検、安全確認といった裏方作業が多く、触れ合いは業務の一部にすぎないこともあります。また、かわいい場面だけでなく、病気やケガ、老化、看取りと向き合う場面もあります。感情を押し殺すというより、動物にとって何が最善かを考えて行動する、冷静さと優しさの両立が必要です。
さらに、安全管理は想像以上に重要です。動物の習性を理解し、人にも動物にも事故が起きない仕組みを守ることがプロの仕事であり、ルールを軽視すると信頼を失います。憧れを仕事にするには、現実を知った上で覚悟と準備を持つことが欠かせません。
動物飼育員(動物施設スタッフ)の大変なこと
やりがいが大きい一方で、体力・メンタル・生活リズム面の負荷がある仕事です。事前に「大変さの中身」を理解することで、進路選択と対策が具体化します。動物飼育員の大変さは、単に忙しいというより「毎日必ずやるべきことがあり、失敗が命や安全に直結する」点にあります。体調不良の個体が出れば予定は変わり、優先順位を組み替える判断力も必要です。
また、動物の状態は日々の観察と記録の積み重ねでしか見えてこないことが多く、地道な作業を続ける力が求められます。派手さはなくても、継続が動物の健康と展示の質を支えます。大変さを理解しておくことは、夢をあきらめるためではなく、続けるための準備をするためです。
体力面できついと感じやすいポイント
屋外作業が多く、暑さ寒さの中で動く日もあります。餌や敷料、清掃用具など重い資材を運ぶこともあり、腕力だけでなく持久力や姿勢の安定が必要です。清掃や力仕事は腰や膝に負担がかかりやすいため、体の使い方と安全衛生の意識が大切です。無理に力で解決せず、台車や道具を使う、複数人で運ぶなど、現場のルールを守れる人ほど長く働けます。
また、早朝勤務やシフト制の施設もあり、生活リズムを整える工夫が欠かせません。体力は筋力だけでなく、睡眠、食事、回復まで含めて管理する力だと考えると準備がしやすくなります。
メンタル面でつらいと感じやすいポイント
命を預かる責任は大きく、体調悪化や事故のリスクを常に意識しながら働きます。病気の個体に対するケアや看取り、繁殖がうまくいかない経験は、精神的な負担になりやすい部分です。来園者対応では、期待に応える説明力が求められる一方、強い要望に対応しなければならない場面もあります。動物福祉の観点からできないこともあり、丁寧に説明して理解を得る力が必要です。
負担を減らす鍵は、個人の根性ではなく、記録と相談の仕組みです。気づきを記録に残し、迷ったら早めに相談し、チームで判断することで責任を分担できます。メンタルが強い人ほど、助けを求めるのが早いというのが現場の特徴でもあります。
離職につながりやすい理由
離職理由として多いのは、憧れとのギャップです。動物と触れ合う華やかさより、清掃や裏方作業、記録、安全管理の比重が高いことに入職後に気づくと、やりがいを見失いやすくなります。待遇や雇用形態も要因になりやすいです。民間施設では契約職員スタートが多い場合もあり、更新や正規登用の条件、キャリアの見通しが不透明だと不安が大きくなります。
入職前に確認しておきたいのは、勤務形態、休日とシフト、研修の有無、正規登用の実績、異動の可能性、担当動物の決まり方です。仕事そのものの好き嫌いだけでなく、働き続けられる条件がそろっているかを見極めることが、長く続ける現実的な対策になります。
動物飼育(動物施設スタッフ)に向いている人は?
適性は「動物が好き」だけでは測れません。仕事の本質に合う性格・考え方を知り、自己理解につなげましょう。動物飼育員に必要なのは、好きという気持ちを行動に変えられる力です。動物の健康や安全を守るには、毎日の観察と改善を続ける地道さが欠かせません。
また、動物を人間の感情だけで理解しようとすると判断がぶれやすくなります。行動や体調の変化を根拠で捉え、再現できる形で共有する科学的な姿勢が、結果として動物にも優しい対応につながります。さらに、飼育員はチームで動く仕事です。獣医師や同僚、来園者とのコミュニケーションが多く、協調性と説明力が仕事の成果に直結します。
向いている性格・考え方の特徴
観察力があり、小さな変化に気づける人は飼育員の適性が高いです。食べ方、動き、排泄、表情の違いなど、日々の差分を積み重ねて「いつもと違う」を言語化できることが強みになります。慎重さと責任感も重要です。動物の逸走や事故は人命にも関わるため、決められた手順を守り、確認を怠らない姿勢が信頼につながります。
加えて、学び続ける姿勢がある人は伸びます。飼育方法は施設の方針や動物福祉の考え方、最新の飼育環境の研究によって更新されるため、分からないことを調べ、試し、記録して改善するサイクルを回せる人が評価されます。
向いていないかもしれないタイプの例
清掃や運搬など裏方作業が苦手で、目に見える成果がないと続きにくい人は、ギャップを感じやすいかもしれません。飼育の質は地味な作業の積み重ねで決まるためです。記録やルール遵守が強いストレスになる人も注意が必要です。飼育員の仕事は経験や勘だけに頼れず、記録と手順で安全を作る側面があります。
また、感情移入が強すぎて割り切れない人は、つらい場面で消耗しやすくなります。これは性格の良し悪しではなく、対処法を持てるかどうかが鍵なので、現場見学や実習で自分の反応を確認するのが有効です。
動物飼育員(動物施設スタッフ)に必要なスキルと資格
資格は必須でない場合も多い一方、現場で役立つスキル・資格を備えるほど採用・配属・業務の幅が広がります。動物飼育員になるために必ず必要な国家資格があるわけではありません。しかし実際の採用では、即戦力に近い基礎力や、安全に働ける準備ができているかが見られます。
特に重要なのは、動物の体調変化を言葉とデータで残す力です。飼育は担当者が変わっても続くため、観察を記録に落とし込み、チームで共有できる人ほど現場で信頼されます。資格は目的ではなく手段です。志望施設で必要になりやすいものから優先して準備し、学びと経験をセットで積み上げていくと、面接でも説得力が出ます。

動物の飼育員に求められる能力は?
求められる能力の中心は、観察と記録です。行動や食欲の変化を見つけ、客観的に残すことで、獣医師の判断や飼育改善につながります。安全管理と衛生管理も欠かせません。動物の逸走や事故を防ぐ手順、感染症対策、飼料の衛生など、基本を守る力がそのままプロの条件になります。
加えて、基礎生物学や生態学の理解、動物福祉の考え方、コミュニケーション力が重要です。PCでの記録入力や表計算が日常的に必要なことも多く、英語ができると最新情報の収集や海外の資料理解で有利になる場合があります。
必須となる資格
必須扱いになりやすいのは普通自動車運転免許です。資材の運搬や動物の搬送補助、施設間移動などで運転が必要になることが多く、募集要項に記載されるケースが目立ちます。施設によってはMT免許を求める場合もあるため、早めに志望先の条件を確認しておくと安心です。水族館などでは潜水作業が業務に含まれることがあり、その場合は潜水士資格が必須になるケースがあります。
持っていると有利な資格
飼育や動物福祉の基礎理解を示す資格として、愛玩動物飼養管理士などが評価されることがあります。直接の必須条件ではなくても、学んできた内容を説明しやすくなる点が利点です。また、トリマーの技術や知識があれば、個体のケアや健康チェックの際に役立つ場面があります。現場作業に直結しやすいのは、安全や設備に関わる資格です。例えば救急法関連は来園者の救護対応に役立ち、刈払機取扱作業者は草地管理で強みになります。
高校生のうちから身につけたい基礎スキル
高校生の段階では、まず生物の基礎を固めることが最優先です。動物の行動や体調を理解する土台になり、面接や小論文でも説得力が増します。日常でできる準備としては、体力づくり、観察メモの習慣、PCの基本操作、時間管理、ルール順守です。部活動や探究活動で継続して取り組んだ経験は、飼育員に必要な粘り強さの証明になります。
動物飼育員(動物飼育スタッフ)の給与・年収
給与は施設形態(公立/民間)や地域、雇用形態、役職で差が出ます。動物飼育員の給与は、働く場所と雇用形態で幅があります。動物が好きという気持ちだけで進路を決めると、生活設計で不安が出ることもあるため、目安を知った上で現実的に考えることが大切です。
給与の見方で重要なのは、月給だけでなく、賞与、手当、昇給の仕組み、正規登用の有無まで含めて比較することです。特に契約職員スタートの場合は、更新条件や登用実績を確認しておくとミスマッチが減ります。
初任給と年代別の年収イメージ
初任給は施設や地域によって差がありますが、月18万〜20万円程度のレンジが一つの目安として語られることが多いです。ここに通勤手当や住宅手当などが加わるかどうかで、実際の手取り感は変わります。年収は経験年数や役職で上がっていくのが一般的で、専門領域を持ったりチームを管理する役割を担ったりすると評価につながる場合があります。平均年収の目安として約350万円前後が紹介されることもありますが、あくまで参考値です。
公立動物園と民間施設の給与の違い
公立動物園は自治体の給与表に沿うことが多く、昇給や手当が制度として整っている傾向があります。その一方で採用枠が少ない場合があり、競争が激しくなりやすい点は現実として押さえておく必要があります。民間施設は給与差が大きく、契約職員スタートが多い施設もあります。ただし、施設内で役割が広がりやすく、企画や教育、マネジメントなどで評価されると収入が伸びる可能性もあるため、キャリアの作り方が重要になります。
動物園の飼育員になるための進学ルート
採用条件に「専門学校・短大・大学で動物関連分野を学んでいること」を求める施設が多い傾向があります。自分の志望に合う進学ルートを選びましょう。施設側も基礎知識や実習経験を期待しているため、高校卒で直接なれるケースは非常に稀です。進学ルート選びでは、何を強みにしたいかを先に決めると迷いにくくなります。
大学進学で目指す場合
大学では、生物学、畜産学、獣医学関連などで基礎学力を固めながら、研究的な視点を養えます。動物を個体のかわいさだけでなく、種として理解し、行動や環境を論理的に考える土台になります。公立施設を目指す場合、大学の学びは公務員試験の教養対策と相性が良いことがあります。また、学芸員など別の資格や進路の選択肢が広がる点も大学の強みです。
専門学校進学で目指す場合
専門学校は飼育実習や現場研修が充実していることが多く、就職に直結する経験を積みやすいのが特徴です。動物の扱い方や安全行動、給餌の段取りなど、現場で求められる基本動作を体で覚えられます。学校によって特定の分野を深く学ぶ「専攻」や「コース」が分かれていることが多いため、自分の興味に合わせて選ぶことができます。
大学と専門学校の違いと選び方
大学は座学や研究を通じて論理的思考を伸ばしやすく、専門学校は実習を通じて現場で動ける力を伸ばしやすいという違いがあります。選ぶ基準としては、実習の量と質、就職実績、取得できる資格を確認しましょう。通学環境や費用も現実的な判断材料です。奨学金や学費サポートも含めて、続けられる計画を立てることが大切です。
高校で選ぶべき科目と勉強のポイント
科目は生物を最優先に考えるのがおすすめです。動物の行動や体のしくみを理解する基礎になり、専門学校でも大学でも土台として活きます。化学や地学も、栄養や薬、環境条件を理解する上で役に立ちます。国語は小論文、英語は海外の情報収集、数学はデータの読み取りとして、試験と業務の両方に関係します。
高校生のうちにやっておきたい体験・活動
採用試験や面接で強みになるのは、「動物が好き」という気持ちを行動と学びで裏付けた経験です。高校生の段階で差がつくのは、特別な実績よりも、継続して学んだ跡があるかどうかです。動物園に行って終わりではなく、気づきを記録し、調べ、次の行動につなげると経験の価値が上がります。

ボランティアやインターンに参加する
動物園や保護施設などでは、ボランティア募集が行われることがあります。参加したら、ただ手伝うだけでなく、学びを記録し、振り返ることが重要です。面接で語れる形にするには、何を見て何を学び、次に何を改善したいと思ったかまで整理しておくと説得力が出ます。
動物園・水族館に通って仕事を観察する
来園者として施設に通うだけでも、見るポイントを決めれば立派な学びになります。展示の意図や動物たちが過ごしやすい工夫、安全対策など、飼育と運営の両面を観察してみましょう。気づきをメモに残し、後で調べて補強すると、志望動機の材料になります。
レポート作成や発表で伝える力を鍛える
飼育員の仕事は、観察したことを伝える仕事でもあります。記録を文章にし、要点をまとめ、相手に分かる形で共有できる人ほど、現場で信頼されます。学校の探究活動などを活用し、根拠を示しながら分かりやすく説明する経験を増やしましょう。
動物園飼育員の採用試験と倍率
飼育員は人気職で採用枠が少なく、倍率が高い施設もあります。試験は大きく筆記と面接に分かれますが、施設によっては作文や小論文、現場適性を見る実習型の選考が入る場合もあります。
公立動物園(公務員枠)の試験内容と倍率の目安
公立動物園の公務員枠では、地方公務員試験に準じた選考になることが多いです。教養試験に加えて、専門試験や小論文が課されます。倍率は施設や年によって変動しますが、2〜3倍程度から、人気施設では10倍を超える可能性もあります。
民間施設での採用方法と選考内容
民間施設は、書類選考から始まるのが一般的です。現場での適性を確認するために実習や作業体験を取り入れるケースもあります。施設ごとに重視する価値が違うため、その施設の方針に合わせた志望動機を作ることが合格の鍵になります。
筆記試験・面接・実技の対策ポイント
筆記試験は、高校の学習内容が土台になるため、日々の勉強を丁寧に積み上げましょう。面接では「なぜこの施設か」を施設の使命と結びつけて話せるように準備します。実技や現場適性では、体力そのものより、指示を確認し安全に行動できるかが評価されます。
動物飼育員(動物施設スタッフ)をめざせるアナブキの学科
穴吹ビジネス専門学校には、動物飼育員(動物施設スタッフ)をめざせる「動物看護総合学科(3年制)」があります。動物病院への就職が中心ですが、私立動物園・水族館スタッフや牧場などの動物飼育員として採用された実績もあります。
2022年6月に、広島県の専門学校として初めて、国家資格「愛玩動物看護師」の受験資格が得られる「指定養成校」として認可されました。これにより、在学中の受験が可能となりました。
- 動物看護師としての「愛玩動物看護師」、リハビリや介護でも活かせる「動物介在福祉士」、地域のペットと飼い主を守る「ペット災害危機管理士」など多方面から動物と人の生活をサポートするスキルを身に付けられます。
- 動物病院や動物医療センター等での動物医療実習(インターンシップ)も受けることができます。
- 実際の動物病院を再現した看護実習室やトリミング実習室での実習を通じて、現場に近い経験を積むことが可能です。
- 動物看護のカリキュラムに加え、グルーミング技術も習得できるため、多方面から動物のケアにアプローチできます。
- 担任制を導入しているため、校外実習中のサポートも万全です。
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