お客様の記憶に残る料理を。天皇皇后両陛下のお食事で調理を担当した卒業生の挑戦

今回は、2024年3月に穴吹調理製菓専門学校を卒業し、リーガロイヤルホテル広島で活躍する卒業生の藤本さんにお話を伺いました。

料理の道へ進んだきっかけや、仕事のやりがい、そして学生時代のエピソードまで、料理の世界をめざす高校生のみなさんへ届けるインタビューです。

憧れのホテルへ!入社の決め手は「記憶に残る料理」

「リーガロイヤルホテル広島」への就職を決めたきっかけは、なんとホテル見学で食べた料理だったそうです。

「企業見学の時に食べさせてもらった料理のインパクトが強くて、ずっと記憶に残っていたんです。ここで料理を学びたいと思って入社を希望しました」と語ってくれました。

現在のお仕事は、主にビュッフェレストランのスタッフとして、仕込みやお客様の目の前で調理するライブキッチンを担当しているそうです。

ホテル調理人のリアルなやりがい

仕事のやりがいを聞くと、迷わず「お客様と直接話せること」という答えが。

「『美味しかった』と直接言われると本当に嬉しいんです。ライブキッチンではほぼ毎日お客様と会話して、料理を味わっているお客様の顔が見えるのも励みになります」と、お客様の笑顔が原動力になっている様子。

実は、2025年の夏、リーガロイヤルホテル広島に宿泊された天皇皇后両陛下にご奉仕する料理づくりに携わったという、驚きのエピソードも披露してくれました!

「総料理長と二人で担当しました。アシスタントという立場でしたが、自分に任せてもらえたのは本当に光栄で、大きな自信になりました」と、歴史あるホテルの調理人として貴重な経験を積んでいます。

「基礎」がすべて!穴吹での学びが今の力に

穴吹調理製菓専門学校を選んだ理由

料理業界を目指すみなさんへのメッセージとして「勉強も大切ですが、学生生活という人生に一度しかない時間も大切にして欲しい」と語ってくれた藤本さん。

穴吹調理製菓専門学校への入学を決めたのは、家が近かったことに加え、オープンキャンパスで感じた講師や先輩の教えの上手さと、プロ仕様の充実した調理器具が決め手だったそうです。

「ここなら良い勉強ができるんじゃないか、と直感しました」と答えてくれました。

ジャンルを超えた「基礎」の習得

高度調理学科で専攻したのは西洋料理。その理由は「カッコいいから!」と正直な感想がありました。

しかし、実習を通して一番良かったのは、西洋料理だけでなく日本料理・中国料理も含めて一通り、調理の基礎を全て学べたことだと言います。「調理法や専門用語など、ジャンルを問わず基礎を学べたことが、今すごく役に立っています」

特に記憶に残っている実習は、中国料理の「鶏丸々一羽を捌く」経験。高校時代の居酒屋でのアルバイトを通じて、料理は「楽しい」と感じていたそうですが、専門学校の実習は初めてのことばかりで、とても新鮮だったそうです。

苦労を乗り越えた「1ヶ月間の特訓」

華やかなホテルでの仕事にも、もちろん苦労はあります。特に大変だったのは、苦手な早起き…だけではなく、「オムレツが全然巻けなかったこと」!

「最初はお客様に出せるようなものじゃなかった」というオムレツづくりを克服するため、自宅でフライパンを買い、1ヶ月間毎日、職場でも家でも練習したそうです。

お客様の目の前で手際よく巻けるようになるように頑張れ!

上司の激励を胸に、職場の先輩にも教えてもらいながら、ひたすら練習。その結果、今ではオムレツが得意料理に!と胸を張ります。

高校生のみなさんへのメッセージ

とにかく「基礎」を大事に

「学生の時って実習が億劫になることもあると思うんです。でも、基礎をきちんと学んでおけばどこに行っても通用すると実感しています。オムレツも学校で何度も練習させてもらっていたんですが、当時は気を抜いていることもあったんですよね(笑)。僕が経験したからこそ、その基礎を大事にしてほしいと思っています。」

料理は「記憶に残る仕事」

将来については「夢は大きくシェフを目指すこと」と語ってくれました。(※リーガロイヤルホテル広島では「日本料理」「中国料理」のトップを料理長、「西洋料理」のトップをシェフと呼ぶそうです)

「食べてくれた人の記憶に残るような料理を作りたい」という目標を掲げ、日々努力を続けています。

料理業界を目指すみなさんに、こんなメッセージを送ってくれました。

「ホテルで働く楽しさは、お客様だけでなく、さまざまな年代や国籍のスタッフとの交流があること。そして、例え裏方での仕事であっても、作った料理は召し上がったお客様の記憶に残ると信じています。「美味しい」「盛付が綺麗だった」とお客様の記憶に残るような一皿をつくることに、やりがいを感じ頑張れる素晴らしい仕事です。」

インタビューを終えて

「カッコいい」というシンプルな憧れから料理の道に進み、地道な努力でスキルを身につけている藤本さん。お客様の「美味しい」という一言のために、そして自身の目標のために、「わからないことをひとつでもなくす」という謙虚な姿勢で挑み続ける姿は、将来料理人を目指す皆さんにとって、身近な将来像だと思います。

次の進路に迷っている高校生のみなさんへ

藤本さんの「記憶に残る料理を作りたい」という言葉、響きましたか?

料理の基礎をしっかり学べる穴吹調理製菓専門学校で、あなたも「カッコいい」を叶えてみませんか?

【店舗情報】
店名:リーガロイヤルホテル広島
住所:広島県広島市中区基町6-78
電話:082-502-1121(代表)

名前勤務先出身校
藤本 璃耶さんリーガロイヤルホテル広島福山明王台高校