もうすぐ待ちに待ったクリスマスですね!街が華やぐこの季節と特有の雰囲気。パティシエを目指す学生たちにとっては、一年で最も心が躍り、そして最も「プロの意識」が試される特別な時期かもしれません。

今回は、穴吹調理製菓専門学校のパティシエ・ベーカリー学科1年生による、オリジナルクリスマスケーキ作りの実習風景をレポートします。

ゼロから形にする楽しみ!自分だけの「理想のケーキ」をデザイン

パティシエの仕事は、ただケーキや焼き菓子を作るだけではありません。「どんな人に、どんな気持ちで食べてほしいか」を想像し、形にすることも大切な技術です。

想像を形にする「デッサン」と「設計図」

実習室を覗くと、学生たちの手元には細かく書き込まれた用紙がありました。そこには、カラフルな色鉛筆で描かれたケーキの完成イメージが。

「ジェノワーズ(スポンジ生地)はプレーンにする?それともショコラ?」 「マカロンや雪の結晶をどこに配置したら一番かわいく見えるかな?」

このように、レシピもデコレーションイメージも、すべて自分たちで一から考え抜きます。 理想の味と見た目を追求して悩む時間は、クリエイターとしての第一歩。自分だけの「正解」を見つける楽しさが、そこにはあります。

道具を使いこなす、細部へのこだわり

デザインが決まったら、いよいよ制作開始です。驚いたのは、その精密さ! 例えばチョコレートのテンパリング(温度調整)。学生たちは非接触型の温度計を使いわずかな温度変化も見逃しません。雪の結晶をかたどった繊細なパーツ作りなど、指先に全神経を集中させる作業が続きます。

現場の熱気!「プロの顔つき」で向き合う実習の時間

普段は明るく賑やかな1年生ですが、実習が始まれば表情は一変。そこには、将来パティシエとして活躍する自分を見据えた、真剣そのものの眼差しがありました。

迷ったときは、いつもそばに「プロの先生」

「ナッペ(クリームを塗る作業)がうまくいかない…」「デコレーションのバランスが難しい」 そんな壁にぶつかったとき、すぐに助けてくれるのが現場経験豊富な先生たちです。 先生は、魔法のような手さばきで手本を見せながら、「なぜこうするのか」という技術の理由をきちんと、丁寧に教えてくれます。プロの技を間近で見られるこの環境こそが、学生たちの成長をぐんと加速させてくれるのです。

クリスマスケーキの先に広がる「笑顔」を想像して

なぜ、これほどまでに一生懸命になれるのか。もちろんそれは、クリスマスがパティシエにとって、「自分の作ったお菓子で、誰かを最高に幸せにできる日」だと知っているからです。

クリスマスケーキを購入する人たちの理由は様々。

完成したケーキに、真っ赤なイチゴや手作りのサンタさんを飾り付ける学生たちの手元からは、「食べた人を笑顔にしたい!」という純粋な願いが伝わってきました。

パティシエを目指す高校生の皆さんへ

穴吹調理製菓専門学校では、1年目から本格的な実習を通して、技術だけでなく「お菓子作りで人を幸せにする心」を育んでいます。

「お菓子作りが好き」というその気持ちを、一生モノの武器に変えてみませんか? 今回の実習で、集中してクリームを絞る姿や、飾り付けを微調整する真剣な表情を見て、1年生たちの確かな成長を感じることができました。

アナタも、来年のクリスマスには、誰かの笑顔を作る魔法使いになっているかもしれませんね。

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